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預金管理を任された相続人の使途不明金、不当利得返還請求訴訟で数百万円の和解が成立した事例

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被相続人から預金の管理を託されていた相続人に対する不当利得返還請求訴訟において、当該相続人による預金引出が権限外であったことを主張立証した結果、数百万円の支払を受ける内容で和解が成立した事案

相談分類:財産使い込み

依頼者:40代・男性

 

事案の概要

被相続人の子3名

被相続人は生前「自分の遺産を3分の1ずつ、子3名に相続させる」という内容の遺言を作成していました。

しかし、子の一人(相手方)が被相続人から管理を委託されていた預金について、明らかに被相続人のために使われた金額とはいえない高額な引き出しがなされていたことが判明しました。

 

争点・困難な点

被相続人は隔地で生活しており、子らと頻繁に会うことが困難であった状況下で、被相続人が相手方に交付した「預金からの金銭の出し入れその他の管理を一任します」という委任状や、相手方が訪問したことについて感謝を述べる手紙が証拠提出されていました。

さらに、相手方は払戻金の大部分について「被相続人からの贈与」として税申告を行っていました。

このように、こちらに不利な客観的証拠(相手方が預金払戻について権原を有していたことを裏付ける証拠)が複数ある状況でした。

 

解決方法・弁護士の対応

他の子2人より依頼を受け、相手方に対し、引出金相当額について不当利得返還請求訴訟を提起しました。

預金が引き出された時期やその金額、相手方と被相続人の面会状況について綿密に調査し、「預金引き出しの権限があったとしても、その権限の範囲外の使い方をしていた。
状況からして贈与の合意があったはずがない」と主張立証しました。

 

解決結果

裁判官の心証は「被相続人は、生前の相手方との交流の状況から、預金からの引出金の使用について一定程度同意していたと考えられる」というものでした。

もっとも、裁判官より和解案が提示された結果、相手方は支払に応じ、請求額の約半額ではあるものの 数百万円の支払について和解が成立 しました。

 

弁護士コメント

前記のとおり、相手方に被相続人の預金を引き出す包括的な権限が与えられていたように見える事案であったため、預金が引き出された時期やその金額、相手方と被相続人の面会状況について調査し、「預金引き出しの権限があったとしても、その権限の範囲外の使い方をしていた。
状況からして贈与の合意があったはずがない」と主張する必要がありました。

不利な客観的証拠が複数ある中でも、 綿密な事実調査と的確な主張立証により、一定額の支払合意 に至ることができました。

 

同様事例への助言

本件のように、「相手方が被相続人から預金の包括的な引出権限が与えられていた」といえるような事案であっても、預金の取引履歴や被相続人との交流状況を綿密に調査した結果、一定額の支払合意に至ることもあり得るところです。

預金の管理について不審な点がありましたら、 早期にご相談ください


 

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監修者情報

佐坂直哉 弁護士 顔写真

佐坂 直哉(ささか なおや)

弁護士法人リブラ共同法律事務所 アソシエイト弁護士|弁護士登録番号:50521

注力分野:遺産分割、遺留分侵害額請求、遺言書作成、相続手続、遺言執行、離婚、債務整理

相続問題は、司法試験的な机上の知識にとどまらず、とりわけ高い専門性と、繊細な実務感覚を求められる分野です。
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