お電話でのお問い合わせ

相手方が弁護士を立ててきた場合に相続人が取るべき対応

〇この記事を読むのに必要な時間は約7分3秒です。
iStock 1684056995

はじめに

相続に関して、
「ある日突然、他の相続人の代理人と名乗る弁護士から書面が届いた」
「遺産分割について、期限を切って回答を求められている」
このように、遺産分割の相手方となる方が弁護士をたててきたことで「訴えられるのではないか」「自分だけ不利になるのではないか」と不安になった、というご相談をいただくことがございます。

ですが、相手方が弁護士を立てたこと自体が、直ちに紛争が深刻化することを意味するわけではありません。
むしろ論点が整理され、話し合いが前に進むきっかけになることもあります。

本記事では、相続問題に注力する弁護士法人リブラ共同法律事務所の弁護士が、相手方が弁護士を立ててきたときの対応と、避けるべき行動について解説します。

 

書面が届いたらまず確認すべきこと

一般的に、弁護士が遺産分割等の依頼を受けたことを他の相続人に知らせる際は、書面(受任通知)によることが多いです。
通知を受けた際は、まずは落ち着いて以下の点を確認しましょう。

✅誰についての遺産分割なのか(誰が亡くなって相続が発生しているのか)

✅誰の代理人からの書面か

✅どの相続財産について、何を求めているのか

✅回答期限はいつに設定されているか

✅提示されている分割案の根拠は何か

相手方代理人から送られてくる書面には遺産の一覧や分割案が添付されていることがありますが、その一覧が正確とは限らないため、記載を鵜呑みにせず、ご自身が把握している財産と突き合わせることが重要です。

記載されていない財産がある、評価額の前提が異なるといった点は、この段階で洗い出しておく必要があります。

 

やってはいけない対応

✅無視する

回答しないままでいると、相手方は当事者(と代理人)だけでの協議が難しいと判断し遺産分割調停の申立てに進むのが一般的です。
調停手続が始まれば家庭裁判所に出向く負担が生じますので、話し合いで解決できる余地があるうちに対応するほうが、結果として負担は小さくなります。

✅感情的に反論する

相手方の弁護士に対し、過去の経緯や不満を長文で書き送る方がいます。

しかし、代理人に宛てた書面は記録として残ります。
感情に任せて作成した書面を送ってしまうと、後の手続で「実は記載していた内容に自身にとって法律的には不利益に評価されることが含まれていた」という事態に陥るリスクも高くなってしまいます。

✅内容を理解しないまま署名・押印する

「これで終わりにしましょう」と遺産分割協議書が同封されていることがありますが、一度署名すれば、原則としてやり直しはできません。
疑問点があれば相手方の弁護士に質問したり、こちらも他の弁護士の法律相談を利用して確認したりすることをお勧めします。

✅期限に焦って回答する

書面の回答期限は相手方が一方的に設定したものであり、それ自体に法的な効力があるわけではありません。
検討が終わらない場合は、その旨を伝えて時間を確保することができます。

自分も弁護士に依頼すべきか

必ずしも依頼が必要とは限りませんが、次のような場合は検討をおすすめします。

✅遺産の全容をご自身では把握できていない

✅提示された分割案が妥当かどうか判断がつかない

✅特別受益や寄与分など、主張したい事情がある

✅相手方と直接やり取りしたくない

相手方に代理人がついている状態でご本人だけが対応すると、法的な論点の整理や書面の作成で負担が偏りがちです。
弁護士に依頼すれば、以後の連絡は代理人同士のやり取りとなり、直接の接触を避けられます。

 

相手方の弁護士は中立の立場ではない

なお、誤解されやすい点ですが、相手方の代理人はあくまで依頼者である他の相続人の利益のために活動しています。

書面が丁寧な文面で書かれていると、公正な第三者が間に入ってくれたように感じられることがあります。

しかし提示される分割案は相手方(依頼者)の希望を踏まえたものであっても、相手方以外の相続人全員の希望までは踏まえられていないことが通常であり、そのまま受け入れてよいとは限りません。

「弁護士がそう言うのだから正しいのだろう」と考えて応じてしまうと、後から不利益に気づいても取り戻すことは困難です。
内容の妥当性は、ご自身の立場から改めて検討する必要があります。
その際、こちらの味方になってくれる専門家のアドバイスを受けながら考えることが出来るのが弁護士に依頼する大きなメリットといえます。

 

弁護士に相談するメリット

前述の通り、弁護士に相談することで、相手方が提示した分割案が法定相続分や具体的相続分に照らして妥当かを確認できます。
また開示されていない財産が疑われる場合には、金融機関への照会など調査の方法も検討できます。

また、代理人が入ることで、感情的なやり取りを避けながら論点を整理して進められます。
双方に弁護士がついていることで、調停や審判に至らず協議の段階で解決するケースは数多くあります。

 

まとめ

相手方から弁護士名義の書面が届いたら、無視せず、しかし焦らず、内容を正確に確認することが第一歩です。
財産の範囲と分割案の根拠を確かめたうえで、対応方針を決めてください。

回答期限が迫っている場合でも、まずはご相談ください。
対応の順序を整えるだけで、見通しは大きく変わります。

 


札幌・東京で遺産分割にお困りなら弁護士法人リブラ共同法律事務所へ

弁護士法人リブラ共同法律事務所は、札幌(札幌駅前・新札幌)・東京(吉祥寺)を拠点に、相続を中心に取り扱う法律事務所です。相続・遺産分割の相談累計件数は1700件を超え、相続に強い弁護士9名による相続チームが、複雑な事案や紛争性の高い案件も含めて、依頼者様一人ひとりに寄り添った解決をサポートしています。

 

✅ 相続・遺産分割の相談累計1700件超の豊富な解決実績

✅ 相続を中心に取り扱う弁護士9名による相続チームが万全のサポートを提供

✅ 札幌(札幌駅前・新札幌)・東京(吉祥寺)での対面相談に対応、オンライン相談も可能

✅ 遺産分割・遺留分・相続放棄・家族信託・財産使い込みなど、相続全般に幅広く対応

✅ 初回相談30分まで無料、365日ご予約受付

 

札幌・東京で遺産分割についてお困りの方は、弁護士法人リブラ共同法律事務所までお気軽にご相談ください。

監修者情報

菅原仁人 弁護士 顔写真

菅原 仁人(すがわら まさと)

弁護士法人リブラ共同法律事務所 代表社員弁護士|弁護士登録番号:40280

注力分野:遺産分割、遺留分侵害額請求、遺言書作成、離婚

相続は、争う相手が見知らぬ他人ではなく、兄弟・親族であることが多く、法律問題であると同時に、大きな心理的負担を伴うものです。私は、依頼者の方が安心して手続きを進められること、そして納得のいく解決を実現することを何より大切にしています。相続についてお悩みやご不安がございましたら、まずはお気軽にご相談ください。

弁護士紹介ページへ →

相続Q&Aの最新記事

下記のような遺産相続トラブルでお困りではありませんか?

相続財産の分け方で困っている
相続財産の分け方で困っている
「親族が揉めていて話し合いが進まない」
「相続財産で争いたくない」 このような方はこちらをクリック
最低限の相続分がもらえない
最低限の相続分がもらえない
「親の財産を相続できない」
「遺言に自分の相続分が書いていない」 このような方はこちらをクリック
預金を使い込まれた方
預金を使い込まれた方
「相続財産を使い込まれてしまった」
「通帳に不審な出金が記帳されている」 このような方はこちらをクリック
相続財産に不動産が含まれている方
相続財産に不動産が含まれている方
「不動産の評価方法で揉めている」
「不動産の分割について話がまとまらない」 このような方はこちらをクリック
相続問題を弁護士に相談するメリット