お電話でのお問い合わせ

遺産分割調停で虚偽の主張がなされている場合の反論方法

この記事を読むのに必要な時間は約6分30秒です。

はじめに

遺産分割調停では、他の相続人が事実と異なる主張をするケースが少なくありません。
故人の介護や生前の貢献度を誇張したり、遺産の内容について虚偽の報告をしたりする場面に直面することがあります。

こうした場面で感情的に対応すると、調停が長引いたり、解決そのものに悪影響が及んだりすることがあります。
虚偽の主張に対しては、冷静かつ適切に反論することが大切です。
本記事では、相続問題に注力する弁護士法人リブラ共同法律事務所の弁護士が、その具体的な方法を解説します。

 

遺産分割調停で虚偽の主張が行われる背景

遺産分割調停での相続人による虚偽の主張は、自身に有利な結果を得ようとする心理から生じることが多くあります。
中でもよく見られる例が、

✅故人への貢献度や介護の実態について、実際以上に誇張して主張するケース
✅遺産の評価額を意図的に低く申告するケース
✅被相続人の隠された財産の存在を否定するケース

ですが、これらはいずれも他の相続人の正当な権利を侵害しかねない問題です。

また、感情的な対立が背景にある場合、相手への報復感情から事実が歪められることもあります。
家族間の長年の確執や誤解が、調停の場で表面化することも少なくありません。

iStock 1329153805

虚偽の主張を放置するリスク

虚偽の主張に対しては、適切に反論できないと調停委員がその主張を事実として受け止めてしまう可能性があります。
一度誤った印象を与えると、後から覆すのは容易ではありません。

とくに介護や、被相続人の財産の維持・増加に対する貢献度に関する虚偽は、寄与分の認定に直接影響します。
実際には介護をしていない相続人の主張が認められれば、その相続人が不当に有利な立場を得ることになりかねません。

また、隠し資産の存在を否定する主張を放置すれば、本来分割されるべき遺産が正しく評価されず、他の相続人が受け取るべき相続分が減ってしまうおそれもあります。

加えて、根拠のない主張、言った言わないの水掛け論などが繰り返され調停が長期化すると、相続税の申告期限に間に合わなくなるリスクや、相続人間の関係がさらに悪化する事態にもつながりかねません。

 

虚偽の主張に対する効果的な反論方法

虚偽の主張には、感情的にならず、客観的な証拠に基づいて冷静に反論することが最も基本的、かつ効果的な対応です。

介護の実態については、ケアマネージャーや医療機関の記録、介護サービスの利用記録などが有力な資料になります。

遺産の評価に関する虚偽については、不動産の査定書、金融機関の残高証明書や取引履歴、相続税申告書の開示請求の結果といった客観的な資料を活用します。
相手の主張と証拠との食い違いを、明確に示すことがポイントです。

反論のタイミングも重要です。
調停の場でその場で言い返すより、次回期日までに証拠を整え、書面(反論書)で調停委員に提出するほうが、主張を整理して伝えられます。

関係者の協力が得られる場合は、その証言も有効です。
被相続人の近隣住民や他の親族、医療関係者など、客観的な立場から事実を語ってもらえる人がいないか検討しましょう。

 

弁護士に相談するメリット

虚偽の主張への反論には、法的な知識と戦略的な対応が欠かせません。
弁護士に相談すれば、それぞれの事案での相続人の主張を個別に検討したうえで、どのような証拠が有効か、どのような反論が効果的かについて、具体的なアドバイスを受けられます。

弁護士は、遺産分割調停での発言の仕方や、調停委員への資料の示し方にも通じています。
感情的になりがちな家族間の紛争において、冷静で客観的な第三者の視点を得られることは大きな利点です。

また、相手方が弁護士を立てている場合、法的知識のないまま対応するのは不利になりがちです。
最近の統計では家庭裁判所の遺産分割事件(調停・審判)の79%ほどに代理人弁護士が関与しているとのデータもあり(※)、対等な立場で調停を進めるためにも、早めに専門家のサポートを受けることをおすすめします。

(※)参考:令和7年司法統計年報(3.家事編)第47表

必要に応じて、調査会社との連携や鑑定の手配なども弁護士を通じて進められるほか、調停が不調に終わった場合の審判手続まで見据えた、一貫した対応が可能になります。

 

まとめ

遺産分割調停での虚偽の主張は、放置すると深刻な問題に発展しかねません。
感情的にならず、客観的な証拠に基づいて冷静に反論することが何よりも大切です。

適切な証拠を集め、戦略的に対応することで、事実に基づいた公正な解決を目指しましょう。
家族間の紛争であっても、法的なルールに沿って対処すれば、納得のいく結果につながります。

虚偽の主張に直面したときは、一人で抱え込まず、早めに専門家へ相談することをおすすめします。
早期の適切な対応が、最終的な解決の質を大きく左右します。

 


札幌・東京で遺産分割にお困りなら弁護士法人リブラ共同法律事務所へ

弁護士法人リブラ共同法律事務所は、札幌(札幌駅前・新札幌)・東京(吉祥寺)を拠点に、相続を中心に取り扱う法律事務所です。相続・遺産分割の相談累計件数は1700件を超え相続に強い弁護士9名による相続チームが、複雑な事案や紛争性の高い案件も含めて、依頼者様一人ひとりに寄り添った解決をサポートしています。

 

相続・遺産分割の相談累計1700件超の豊富な解決実績

相続を中心に取り扱う弁護士9名による相続チームが万全のサポートを提供

✅ 札幌(札幌駅前・新札幌)・東京(吉祥寺)での対面相談に対応、オンライン相談も可能

✅ 遺産分割・遺留分・相続放棄・家族信託・財産使い込みなど、相続全般に幅広く対応

初回50分の無料相談、365日ご予約受付

 

札幌・東京で遺産分割についてお困りの方は、弁護士法人リブラ共同法律事務所までお気軽にご相談ください。

監修者情報

菅原仁人 弁護士 顔写真

菅原 仁人(すがわら まさと)

弁護士法人リブラ共同法律事務所 代表社員弁護士|弁護士登録番号:40280

注力分野:遺産分割、遺留分侵害額請求、遺言書作成、離婚

相続は、争う相手が見知らぬ他人ではなく、兄弟・親族であることが多く、法律問題であると同時に、大きな心理的負担を伴うものです。私は、依頼者の方が安心して手続きを進められること、そして納得のいく解決を実現することを何より大切にしています。相続についてお悩みやご不安がございましたら、まずはお気軽にご相談ください。

弁護士紹介ページへ →

相続Q&Aの最新記事

下記のような遺産相続トラブルでお困りではありませんか?

相続財産の分け方で困っている
「親族が揉めていて話し合いが進まない」
「相続財産で争いたくない」 このような方はこちらをクリック
最低限の相続分がもらえない
「親の財産を相続できない」
「遺言に自分の相続分が書いていない」 このような方はこちらをクリック
預金を使い込まれた方
「相続財産を使い込まれてしまった」
「通帳に不審な出金が記帳されている」 このような方はこちらをクリック
相続財産に不動産が含まれている方
「不動産の評価方法で揉めている」
「不動産の分割について話がまとまらない」 このような方はこちらをクリック