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遺産分割協議が成立しないまま放置すると起こる6つの問題

この記事を読むのに必要な時間は約7分47秒です。

はじめに

相続が発生しても、相続人間の対立や連絡不通等の理由で遺産分割協議が成立せず、そのまま放置されるケースがあります。

遺産分割協議に応じてくれない相続人がいると、「いずれ解決すればいい」と先延ばしにしがちですが、遺産分割未了の状態を放置すると、様々な深刻な問題が発生します

本稿では、遺産分割協議が成立しないまま放置することで起こる6つの具体的な問題について、札幌・東京で相続問題に取り組む弁護士法人リブラ共同法律事務所が解説します。

 

問題1:相続財産が凍結状態になる

まず、遺産分割が未了の状態では、相続財産は相続人全員の共有状態となります。

ところが、不動産の売却や賃貸、預金の払い戻しなどには原則として相続人全員の同意が必要になるため、事実上、財産が凍結状態になります。

そのような場合、急な資金需要が生じても対応できず、不動産の管理費用や固定資産税だけが発生し続けることになります。

 

【対処法】

相続人全員が、遺産分割に同意したということがわかる書面を弁護士が作成します。

遺産分割協議書」と言われる書面があれば、不動産の売却や賃貸に必要な不動産の登記名義の変更や預金の払い戻しが出来るようになります。

遺産分割協議が長期化し、不動産の管理費用を支払い続ける期間が長くならないようにしたり、預金の払い戻しをしたうえで、不動産の管理費用にあてることも可能です。

 

問題2:二次相続・三次相続で問題が複雑化する

遺産分割が未了のまま相続人の一人が亡くなると、その相続人の権利は次の世代に引き継がれます。

二次相続といわれることが多いですが、裁判実務上は「数次相続」と呼ばれます。

数次相続が発生した場合、

✅1人の相続人に対し、子供が複数いる場合等、遺産分割に関わる相続人の数が増えることで協議がさらに困難になる可能性

✅世代を重ねるごとに相続人同士の関係は希薄になり、面識のない相続人との協議が必要になるケース

が増え、遺産分割をすることが困難になったり、時間がかかってしまうこともあります。

 

【対処法】

数次相続が発生した場合に限りませんが、相続人間の関係性が希薄だったり、円満な話し合いが難しい場合には、遺産分割協議を進めるにあたって精神的負担が大きくなってしまいます

そこで、弁護士から遺産分割協議の話をもちかけることで、法的な争点に絞り、話し合いを進めることが可能です。

 

問題3:相続税の特例が使えなくなる可能性

相続税申告では、配偶者の税額軽減小規模宅地等の特例など、税負担を軽減する特例が用意されています。

しかし、これらの特例の多くは、申告期限(相続開始から10ヶ月以内)までに遺産分割が成立していることが適用条件となっています。

分割が未了の場合、特例が使えず、本来より高額な相続税を納める必要が生じる可能性があります。

 

【対処法】

相続税申告の要否や申告方法等、弁護士から助言いたします。

 

問題4:不動産の老朽化と管理責任

遺産分割が未了の不動産は、管理責任が曖昧になりがちです。

適切な維持管理がされないまま老朽化が進むと、

✅資産価値の低下

✅倒壊

✅近隣への悪影響

等が懸念されます。

相続人全員に管理責任があるため、万が一事故が発生し通行人等が怪我をしてしまった場合でも、相続人全員が損害賠償責任を負うリスクもあります。

 

【対処法】

不動産の管理に関して他の相続人と急ぎ連絡をとりたいこともあるかもしれません。

弁護士に依頼することで、他の相続人にも協力をお願いしたり、管理責任の所在が相続人の全員にあることを確認する連絡をご自身ではなく弁護士から行うことが出来ます。

 

問題5:時効による権利消滅のリスク

遺産に債権(預金等)が含まれる場合、長期間放置すると時効により権利が消滅する可能性があります。

また、不動産の境界確認や隣地との権利関係など、時間が経つほど証拠や証言が失われ、権利の主張が困難になることもあります。

金融機関に対する払戻請求権にも時効があります。

 

【対処法】

弁護士から時効消滅の危険性などを個々の事案に応じて助言いたします。

 

問題6:相続登記の義務化への対応

2024年4月1日より、相続登記の義務化に関する法改正が行われました

不動産を相続したことを知った日から3年以内に相続登記をしなければ、10万円以下の過料が科される可能性があります。

遺産分割で不動産を取得することになった場合にも、遺産分割から3年以内に遺産分割の内容どおりの登記をしなければなりません。

 

【対処法】

相続人がとても多い事案等、遺産分割協議が難航する事情がある場合には相続登記をすることができない「正当な理由」があると評価されることがありますが、遺産分割協議を持ち掛けることなく放置するのではなく、弁護士に依頼し、遺産分割協議をスタートさせる契機を作ることが重要です。

 

早期解決が重要な理由

これらの問題は、時間が経つほど深刻化します。

相続人の高齢化や認知症の発症により、さらに協議が困難になる可能性もあります。

✅相続人に遺産分割協議をする判断能力がないことがわかった場合には、家庭裁判所へ成年後見人の申立てを行い(民法第7条)、成年後見人と遺産分割協議をする必要があります。

早期に遺産分割協議を成立させるため、専門家に相談し、適切な解決策を講じることが重要です。

 

弁護士に相談するメリット

遺産分割が進まない場合、弁護士に相談することで、調停や審判などの法的手段を含めた具体的な解決策を提示してもらえます。

また、相続人間の交渉を代理してもらうことで、感情的な対立を避け、冷静な協議が可能になります。

相続人との遺産分割協議だけでなく、相続税申告や相続登記、預金の解約に関しても助言、サポートが可能です。

 

弁護士法人リブラ共同法律事務所のサポート

弁護士法人リブラ共同法律事務所では、相続相談累計1,700件(令和8年4月時点)以上の実績を持ち、相続に強い弁護士9名が遺産分割未了案件にも対応しています。

長期間放置された複雑なケースでも、個別事情を丁寧にヒアリングし、最適な解決策を提案します。

初回相談は50分無料で、札幌2拠点(札幌駅前、新札幌)、東京2拠点(吉祥寺、立川)での対面相談のほか、オンライン相談にも対応しています。

まとめ

遺産分割協議が成立しないまま放置すると、

✅財産の凍結

✅二次相続による複雑化

✅税制上の不利益

✅不動産の老朽化

✅権利の時効消滅

✅相続登記の対応

など、多くの問題が発生します。

これらの問題を回避するためにも、早めに専門家に相談し、適切な解決策を講じることが重要です。

弁護士法人リブラ共同法律事務所では、初回相談で状況を詳しく伺い、具体的な解決策をご提案いたします。まずはお気軽にご相談ください。

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