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相続調停を「いきなり」申し立てられるケースとその背景

この記事を読むのに必要な時間は約12分0秒です。
「突然、家庭裁判所から呼出状が届いた」
「遺産相続について相談もなく、いきなり調停を申し立てられた」
このような状況に思い当たることはございますでしょうか。

調停とは、当事者だけでの協議が困難な場合に、申立てにより家庭裁判所の調停委員を介した話し合い(調停)を利用する手続です。
もっとも、この「当事者だけでの協議が困難」と判断するかどうかは申立人となる方の状況の捉え方次第です。
その結果、相続に関しては事前に何の連絡もなく「いきなり」申し立てられるケースも増えており、突然の通知に戸惑う方が多いのが現状です。

本記事では、相続問題に注力する弁護士法人リブラ共同法律事務所の弁護士が、相続に関して調停がいきなり申し立てられる背景・理由を詳しく解説し、申し立てられた側の対応策についてわかりやすくご説明します。
相続問題でお困りの方は、ぜひ最後までご覧ください。

そもそも相続調停とは?

相続調停(相続に関する調停)とは、遺産の分割方法や、遺留分侵害の有無などの相続に関する争いを家庭裁判所の調停手続によって解決しようとする制度です。
ただし実務上は「相続調停」という呼び方はされておらず、話し合いたい内容により「遺産分割調停」「遺留分侵害額請求調停」といった区別がされています。
家庭裁判所で用意されている申立書類等の書式も内容ごとに異なるものが使用されているのが一般的です。

調停では調停委員が間に入り、当事者双方の主張を聞きながら合意形成を目指します。
裁判(審判・訴訟)と異なり、調停は当事者の合意を前提とする手続ですが、家庭裁判所が関与するため法的な効力を持ちます。
つまり、調停で合意した内容は「調停調書」に記載され、この調停調書は確定判決と同じ効力が生じることになるため、これを用いて相続手続や執行手続を行うことができるようになります。

遺産分割調停を申し立てられた方は、遺産分割調停を申し立てられた方へもご参照ください。

調停申立に事前通知の義務はない

調停を申し立てる際、相手方に対して事前に通知をする義務はありません。

申立人が家庭裁判所に申立書を提出すると、裁判所から相手方に呼出状が郵送されます。

そのため、申立人が意図的に事前連絡をしなかったとしても手続上は何ら問題はないのですが、このような取扱いが相手方にとっては「いきなり」の申立てに感じられる根本的な理由といえるでしょう。

相続調停がいきなり申し立てられる主な背景・理由

相続調停が事前の話し合いなく突然申し立てられるケースには、いくつかの典型的な背景があります。

①当事者間の感情的対立が深刻なケース

親族間での感情的な対立が激しい場合、相手と直接話し合うこと自体が心理的に困難になります。
「連絡を取ることすら嫌だ」「顔を見たくない」という状況では、第三者(裁判所)を介した調停手続を最初から選択するケースが多くなります。

②過去の話し合いが決裂・無視されたケース

実は申立人側からすると「すでに何度も連絡・交渉を試みたが無視された」という経緯がある場合があります。
申し立てられた側には記憶がなくても、相手には「話し合いは尽くした」と判断されているケースです。

遺産分割協議への不参加や返答の遅延が積み重なると、相手が調停申立に踏み切ることがあります。

③弁護士に依頼した結果、戦略的に申し立てるケース

相手が弁護士に依頼した場合、弁護士の判断で「事前交渉なしに調停申立を行う」ことがあります。
これは以下のような戦略的理由によるものです。

  • 事前交渉中に証拠隠滅や財産移動の時間を与えない
  • 調停申立によって交渉のペースの主導権を握りたい
  • 遺留分侵害額請求権などの時効を念頭に、早期に手続を開始したい

④遺留分・時効が絡むケース

遺留分侵害額請求権には「相続開始及び遺留分を侵害する贈与または遺贈があったことを知った時から1年間」という消滅時効があります。
時効が迫っている場合、申立人は余裕をもって事前交渉をする時間的猶予がなく、いきなり調停(または審判・訴訟)に踏み切ることがあります。

遺留分侵害額請求について詳しくはこちら

⑤疎遠な親族からの申立てのケース

ほぼ付き合いのなかった異母兄弟(異父兄弟)に対して直接の協議に心理的な負担を感じて申立てを行うケースや、数次相続や代襲相続が生じており連絡を取ったこともない親族が多数相続人になっていることで全員の意見を取りまとめるのが困難であると判断した方が事前協議を経ずに申立てを行うケースもあります。

いきなり調停の呼出状が届いた場合の対応手順

家庭裁判所から調停の呼出状が突然届いた場合も、冷静に以下の手順で対応することが重要です。

STEP 1|呼出状の内容を確認する

呼出状には「申立人の氏名」「申立ての種類(遺産分割調停、遺留分侵害額請求調停など)」「第1回調停期日」が記載されています。
まずはこれらを確認し、内容を把握してください。

STEP 2|無視・欠席は絶対にしない

調停の呼出を無視したり、正当な理由なく欠席し続けると、調停は不成立となってしまいます。
遺産分割調停の場合は手続は審判に移行しますが、引き続き欠席していると一方的な内容で審判が下される可能性があります。
どのような事情があっても、まず家庭裁判所に連絡・出席することが原則です。

遺産分割調停と審判の流れについても事前に確認しておくことをおすすめします。

STEP 3|早急に弁護士に相談する

調停も法的手続であるため、適切な主張や証拠の提出が出来ないと不利な条件で合意がまとまってしまうリスクがあります。
呼出状を受け取った段階で、できるだけ早く相続問題に精通した弁護士に相談することを強くおすすめします。
弁護士は代理人として調停に出席することも可能ですし、常に状況に合わせた最善の対応策をご提案します。

調停を申し立てられた側が知っておくべきポイント

調停は「話し合いの場」であり、不利な内容に同意する必要はない

調停はあくまでも合意を目指す話し合いの場です。
申立人の要求がすべて正しいわけではなく、あなたも自分の主張を述べる権利があります。
調停委員は中立な立場であり、どちらかの味方をするわけではありません。

申立書の内容を精査する

通常は、調停期日への呼出状と一緒に「申立書の写し」が同封されています。
申立書には相手方の主張・要求が記載されているため、内容を詳しく確認し、事実と異なる部分は反論の準備をしましょう。

証拠・資料を事前に整理しておく

調停では、事実関係を裏付ける資料(預金通帳、不動産の登記事項証明書、遺言書、相続関係説明図など)が重要になります。
第1回期日までに手元の資料を整理しておきましょう。

相続でトラブルが発生している方はこちら

相続に関する調停でお困りなら、弁護士への早期相談が解決の近道です

遺産分割調停や遺留分侵害額請求調停などをいきなり申し立てられた場合、戸惑いや不安を感じるのは当然です。
しかし、適切に対応すれば決してあなたに不利な結果になるとは限りません。

大切なのは「早期に専門家に相談すること」です。
弁護士に依頼することで、以下のサポートを受けられます。

  • 申立書・相手方の主張の法的な分析・評価
  • 調停期日への代理人として出席(あなたが行く必要がなくなる場合も)
  • 有利な条件での調停成立に向けた交渉戦略のアドバイス
  • 調停不成立時の審判・訴訟への対応

リブラ共同法律事務所が選ばれる理由

  • 累計1,700件以上(2026年3月時点)の相続相談実績 各弁護士が常に様々な内容の相続案件を担当しています。
    遺産分割調停・遺留分侵害額請求調停についても豊富な経験を積み、弁護士間で情報共有しています。
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  • 司法書士・税理士との連携体制 相続手続全般をワンストップでサポート。
    不動産・税務も含めた包括的な解決が可能です。

「相続調停の呼出状が届いた」「遺産分割でもめている」「まず話を聞いてほしい」、そのような方は、ぜひ一度リブラ共同法律事務所にご相談ください。
札幌及び東京の各オフィスにてご対応しております。

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まとめ

  1. 相続調停の申立てに事前通知の義務はなく、「いきなり」届くことは珍しくない
  2. 背景には感情的対立、交渉決裂、弁護士戦略、時効問題、疎遠な親族など様々な理由がある
  3. 呼出状を受け取ったら無視せず、内容を確認して早急に弁護士に相談する
  4. 調停は「合意の場」であり、不利な内容に同意する義務はない
  5. 弁護士に依頼することで、代理出席・交渉・審判対応まで一貫したサポートが受けられる

相続問題は放置するほど複雑化します。
少しでも不安を感じたら、早めに専門家に相談することが最善の一手です。

初回50分無料相談のご予約はこちら

よくある質問(FAQ)

Q1. 相続調停はいきなり申し立てられることがありますか?
はい、あります。
調停の申立てに事前通知の義務はないため、申立人が家庭裁判所に申立書を提出すると、裁判所から相手方(あなた)に直接呼出状が郵送されます。
弁護士に依頼した上で戦略的に申し立てるケースも多く、突然届くことは珍しくありません。
Q2. 相続調停の呼出状を無視するとどうなりますか?
正当な理由なく欠席・無視を続けると、家庭裁判所が調停を打ち切り審判手続きに移行します。
審判では裁判所が一方的に内容を決定するため、あなたの主張が十分に反映されないリスクがあります。
呼出状を受け取ったら必ず対応することが重要です。
Q3. 相続調停の呼出状が届いたら、まず何をすべきですか?
まず呼出状の内容(申立人・申立種類・期日)を確認し、早急に弁護士に相談することをおすすめします。
弁護士法人リブラ共同法律事務所では初回相談50分無料で対応しており、代理人として調停に出席することも可能です。
Q4. 相続調停で相手の要求をすべて受け入れなければなりませんか?
いいえ、調停はあくまで合意を目指す話し合いの場です。
不利な内容に同意する義務はなく、あなたも自分の主張を述べる権利があります。
調停委員は中立な立場であり、弁護士に依頼することでより有利な条件での解決を目指せます。
Q5. 遺留分侵害額請求でもいきなり調停を申し立てられることはありますか?
はい、あります。
遺留分侵害額請求権には相続開始を知った時から1年の消滅時効があるため、時効が迫っている場合は事前交渉なしにいきなり調停(または訴訟)に踏み切るケースがあります。
呼出状が届いたら時効の状況も含めて弁護士に確認することが重要です。

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