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「突然、家庭裁判所から呼出状が届いた」
「遺産相続について相談もなく、いきなり調停を申し立てられた」
このような状況に思い当たることはございますでしょうか。
調停とは、当事者だけでの協議が困難な場合に、申立てにより家庭裁判所の調停委員を介した話し合い(調停)を利用する手続です。
もっとも、この「当事者だけでの協議が困難」と判断するかどうかは申立人となる方の状況の捉え方次第です。
その結果、相続に関しては事前に何の連絡もなく「いきなり」申し立てられるケースも増えており、突然の通知に戸惑う方が多いのが現状です。
本記事では、相続問題に注力する弁護士法人リブラ共同法律事務所の弁護士が、相続に関して調停がいきなり申し立てられる背景・理由を詳しく解説し、申し立てられた側の対応策についてわかりやすくご説明します。
相続問題でお困りの方は、ぜひ最後までご覧ください。
相続調停(相続に関する調停)とは、遺産の分割方法や、遺留分侵害の有無などの相続に関する争いを家庭裁判所の調停手続によって解決しようとする制度です。
ただし実務上は「相続調停」という呼び方はされておらず、話し合いたい内容により「遺産分割調停」「遺留分侵害額請求調停」といった区別がされています。
家庭裁判所で用意されている申立書類等の書式も内容ごとに異なるものが使用されているのが一般的です。
調停では調停委員が間に入り、当事者双方の主張を聞きながら合意形成を目指します。
裁判(審判・訴訟)と異なり、調停は当事者の合意を前提とする手続ですが、家庭裁判所が関与するため法的な効力を持ちます。
つまり、調停で合意した内容は「調停調書」に記載され、この調停調書は確定判決と同じ効力が生じることになるため、これを用いて相続手続や執行手続を行うことができるようになります。
遺産分割調停を申し立てられた方は、遺産分割調停を申し立てられた方へもご参照ください。
調停を申し立てる際、相手方に対して事前に通知をする義務はありません。
申立人が家庭裁判所に申立書を提出すると、裁判所から相手方に呼出状が郵送されます。
そのため、申立人が意図的に事前連絡をしなかったとしても手続上は何ら問題はないのですが、このような取扱いが相手方にとっては「いきなり」の申立てに感じられる根本的な理由といえるでしょう。

相続調停が事前の話し合いなく突然申し立てられるケースには、いくつかの典型的な背景があります。
親族間での感情的な対立が激しい場合、相手と直接話し合うこと自体が心理的に困難になります。
「連絡を取ることすら嫌だ」「顔を見たくない」という状況では、第三者(裁判所)を介した調停手続を最初から選択するケースが多くなります。
実は申立人側からすると「すでに何度も連絡・交渉を試みたが無視された」という経緯がある場合があります。
申し立てられた側には記憶がなくても、相手には「話し合いは尽くした」と判断されているケースです。
遺産分割協議への不参加や返答の遅延が積み重なると、相手が調停申立に踏み切ることがあります。
相手が弁護士に依頼した場合、弁護士の判断で「事前交渉なしに調停申立を行う」ことがあります。
これは以下のような戦略的理由によるものです。
遺留分侵害額請求権には「相続開始及び遺留分を侵害する贈与または遺贈があったことを知った時から1年間」という消滅時効があります。
時効が迫っている場合、申立人は余裕をもって事前交渉をする時間的猶予がなく、いきなり調停(または審判・訴訟)に踏み切ることがあります。
ほぼ付き合いのなかった異母兄弟(異父兄弟)に対して直接の協議に心理的な負担を感じて申立てを行うケースや、数次相続や代襲相続が生じており連絡を取ったこともない親族が多数相続人になっていることで全員の意見を取りまとめるのが困難であると判断した方が事前協議を経ずに申立てを行うケースもあります。

家庭裁判所から調停の呼出状が突然届いた場合も、冷静に以下の手順で対応することが重要です。
呼出状には「申立人の氏名」「申立ての種類(遺産分割調停、遺留分侵害額請求調停など)」「第1回調停期日」が記載されています。
まずはこれらを確認し、内容を把握してください。
調停の呼出を無視したり、正当な理由なく欠席し続けると、調停は不成立となってしまいます。
遺産分割調停の場合は手続は審判に移行しますが、引き続き欠席していると一方的な内容で審判が下される可能性があります。
どのような事情があっても、まず家庭裁判所に連絡・出席することが原則です。
遺産分割調停と審判の流れについても事前に確認しておくことをおすすめします。
調停も法的手続であるため、適切な主張や証拠の提出が出来ないと不利な条件で合意がまとまってしまうリスクがあります。
呼出状を受け取った段階で、できるだけ早く相続問題に精通した弁護士に相談することを強くおすすめします。
弁護士は代理人として調停に出席することも可能ですし、常に状況に合わせた最善の対応策をご提案します。

調停はあくまでも合意を目指す話し合いの場です。
申立人の要求がすべて正しいわけではなく、あなたも自分の主張を述べる権利があります。
調停委員は中立な立場であり、どちらかの味方をするわけではありません。
通常は、調停期日への呼出状と一緒に「申立書の写し」が同封されています。
申立書には相手方の主張・要求が記載されているため、内容を詳しく確認し、事実と異なる部分は反論の準備をしましょう。
調停では、事実関係を裏付ける資料(預金通帳、不動産の登記事項証明書、遺言書、相続関係説明図など)が重要になります。
第1回期日までに手元の資料を整理しておきましょう。

遺産分割調停や遺留分侵害額請求調停などをいきなり申し立てられた場合、戸惑いや不安を感じるのは当然です。
しかし、適切に対応すれば決してあなたに不利な結果になるとは限りません。
大切なのは「早期に専門家に相談すること」です。
弁護士に依頼することで、以下のサポートを受けられます。
「相続調停の呼出状が届いた」「遺産分割でもめている」「まず話を聞いてほしい」、そのような方は、ぜひ一度リブラ共同法律事務所にご相談ください。
札幌及び東京の各オフィスにてご対応しております。

相続問題は放置するほど複雑化します。
少しでも不安を感じたら、早めに専門家に相談することが最善の一手です。





