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依頼者:札幌市、60代、男性
相続人6名(兄弟、甥姪)の事案でした。
遺言書作成により、遺産が不均衡に配分されることで相続人間に紛争を生じさせるのではないかという不安を抱えていました。
この事案では以下の点が課題となっていました:
相続人が遠方で連絡が容易ではない
遺産となる不動産の経年劣化も進んでいたことから、相続により受遺者が金銭的負担を負うことにならないか
相続人が遠方で連絡が容易ではない状況や、一部、遺産をもらって当然だと考えている相続人がおり納得がいかない状況もありました。
遺産となる不動産の経年劣化も進んでいたことから、相続により受遺者が金銭的負担を負うことにならないか心配な点についても検討しました。
遺言書内に付言事項でなぜこのような財産の分配になったのか経緯を記載しました。
結果として依頼者における死後事務を特定の相続人に負担してもらう罪悪感を軽減することが出来るだけでなく、事前に内容を知った受遺者としても他の相続人よりも多く財産を取得する代わりに死後事務を快く引き受け、良好な関係構築に至りました。
お子様がいないケースや近くに親しい相続人がいらっしゃらない場合には遺産の配分に悩むことも多くあります。
相続人間の関係が良好であっても、相続の発生により紛争の火種となってしまう可能性があります。
相続発生後、相続人間で紛争の火種を残してしまわないよう、事前に遺言書で備えることが可能です。
作成しているうちに、ご自身の考えや希望がまとまっていくことも多くありますし、受遺者との関係をこれまでよりもより良好なものとし、死後事務を任せることができる安心感もあります。
弁護士にご相談いただくことで、これまで気が付かなかった問題点にも対処することが可能ですので、生前対策をお気軽にご相談ください。
弁護士法人リブラ共同法律事務所
弁護士 藤井 沙織
2021年 司法試験合格
2022年 司法修習終了
2023年 弁護士法人リブラ共同法律事務所入所