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遺留分の請求と時効

この記事を読むのに必要な時間は約2分18秒です。

相談内容

10か月前に母が他界したのですが、亡くなってすぐに相続人の一人である兄に不動産や預貯金といった遺産をすべて相続させるという遺言書を遺していることが分かりました。

父は数年前に亡くなっており、母の相続人は、兄と私の2人だけです。母は、亡くなる前は私にもそれなりの遺産を残してあげると言ってくれており、兄だけが相続するということには納得できませんが、何かできることはありますか?

弁護士からの回答

亡くなった方が遺言書を残したため、相続人(兄弟姉妹以外)が本来相続できた遺産が減ってしまった場合であっても、本来の相続分(法定相続分)の一定割合(今回のケースでは2分の1)の権利が認められており、この権利のことを「遺留分」といいます。

遺留分について>>

この遺留分を請求することを遺留分減殺請求といいますが、平成30年の民法改正で、遺留分侵害額請求権に名称が変更されました。

遺留分侵害額請求にあたって、まず気を付けなければならないのは時効です。

民法上は、「遺留分権利者が相続の開始及び遺留分を侵害する贈与または遺贈があったことを知ったときから1年間行使しないときは、時効によって消滅する。相続開始の時から10年経過したときも同様とする。」と定めています。

遺留分が侵害されるような遺言書があることがわかってから1年という時効があることに気を付けて、できる限りお早目に弁護士にご相談ください。

(担当弁護士:菅原 仁人)

遺留分侵害額請求権の行使をお考えの方へ>>

この記事の執筆者

弁護士法人リブラ共同法律事務所

代表弁護士 菅原 仁人

専門分野

相続、離婚など家事事件

経歴

中央大学法学部卒業後、平成21年に弁護士登録、札幌の法律事務所に入所。3年半の勤務を経て北海道リブラ法律事務所(現弁護士法人リブラ共同法律事務所)を設立。

札幌地域の離婚や相続など、家事事件を主に取り扱っている。現在は札幌市内2か所(札幌・新札幌)と東京1か所(吉祥寺)に拠点を構える弁護士法人の代表として活動している。

詳しい弁護士紹介はこちら>>

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